少年たち〜Born TOMORROW〜

【Opening SHOW TIME】

※松竹座公演のみ。2.3.の曲は4パターン。

 


1.Daybreaker

2.①この星のHIKARI

   ②BE CRAZY

   ③IN THE STORM

   ④逆転レボルシオ

3.①Lucky Man

   ②Acrobatic

   ③ZIG ZAG LOVE

   ④背中越しのチャンス

4.BAD BOYS

 

 

 

【ACT 1】

 


★1. オープニング

 


(「皆さんこんにちは、あおい輝彦です。僕も半世紀前に、初代ジャニーズとして、青春の日々を過ごすことができました。若者たちの喜びや悲しみは、いつの時代も、人々の心を動かします。

この少年たちという舞台は、愛や本当の平和をテーマとした、ジャニーズの伝統の作品です。半世紀以上経ってもなお語り継がれるこの作品を、現代の若者たちがどう挑戦していくのか、僕も楽しみにしています。皆さんどうぞ、ごゆっくりお楽しみください」)

 


(「…夢を追い、人を愛し続ける少年たち。しかし、塀の中の少年たちは、自由を奪われ、争うことでしか、その怒りを鎮めることができない」)

 


~時の彼方~

 


(岩本を筆頭に、Snow ManSixTONESが登場。お互いを殴り合い、対立する二つのグループ。)

 


渡辺「おいおい、何かって言うと文句つけやがってよー」

髙地「他にやることあったらこんなことしねーよ!」

樹「やんのか?コラ!!」

佐久間「こんなことやって看守に見つかったらどうすんだよ!」

慎太郎「看守が怖くてこんなところにいられっかよ!」

宮舘「今日こそは決着つけなきゃなんねーな!」

深澤「っしゃコラ!!」

北斗「何だよ文句あったら言え!!」

深澤「てめーだけはぜってー許さねえからな!!」

慎太郎「てめーらだけで楽しんでんじゃねえぞ!」

「「「勝負だ!!!」」」

 


~Fight~

 


~The Night In New York~

(歌は岩本とジェシー2人のみ。他10人は最前列前へ)

 


宮舘「ったく!懲りねー奴だなあ!!」

慎太郎「今日こそは決着つけてやるよ!!!」

 

 

 

★2. 刑務所の少年たち 

 


(笛の音が鳴り響く。看守長「お前たち!何をやってるんだ!喧嘩をした奴は独房に入れる。それがここのルールだ!」)

ジェシー「This is not a fight, we're just training!」

深澤「ここで喧嘩がダメなことくらい、このバカでも知ってますから!」

北斗「そうそうこのアホでも知ってますから!」

深澤「なんだと!!」

佐久間「まあまあ看守長さん!そんな古臭い制服なんか着てないで、もっとかわいいメイド服でも着たらどうですか?萌え~!!」

高地「そんなに怒ってたら血圧あがりますよ~?」

樹「血圧上がって体調崩したら、商売も上がったり!」

高地「うまいねぇ~!」

阿部「シャバに出たら、ここの実態を週刊誌にちくってやるからな!」

渡辺「その時になって後悔しても知らねーぞ」

 


(看守長「黙れ!!!…とにかく、今度騒ぎを起こしたら出所はお預けだぞ!!」)

「「「上等じゃねーか!!!」」」

 


~俺たちは上等~

 


「「「ふん!!!」」」

「よぉーし飯の時間だ!」

渡辺「もうすぐカレーらしいぞ」

深澤「今日はこのぐらいにしてやるよ」

慎太郎「お前らといると体なまっちまうよ」

すの「なんだと?」

北斗「ほーら早くしないと看守にどやされんぞ」

 


ジェシー「岩本…」

岩本「………」

 

 

 

★3. それぞれの事情

 


京本「6月10日。刑務所で新しい暮らしが始まった。でも、きっと何も変わらない。ずっと一人ぼっちだったんだ。…ここに来てからも、そしてここを出ても、きっと…」

ジェシー「Do you want to try this?」

京本「?」

ジェシー「Do you want to try this?  Let´s play…swing!」

京本「…!ブランコ!」

ジェシー「Yes! Come on!!」

京本「乗っても、良いんですか?」

ジェシー「Of course! Let’s go」

(京本がブランコに乗り、押してあげるジェシー

京本「わぁ!」

ジェシー「You don’t have to be scared.」

京本「押してもらうの、初めてだったから…」

ジェシー「Really?!…My name is Jesse.Nice to meet you.」

京本「ジェシー?(表情が明るくなり)僕は京本!あ、京本の京は京都の京に本屋さんの本って書いて…分かりますか?」

ジェシー「日本語、ちょっとだけなら!…何でつかまった?」

京本「親に捨てられて、孤児院に入って。そこで親の悪口を言われて、そいつを殴りました。親の顔も知らないのに、何故かカッとなって殴りました…」

 


~僕に聞くのかい?~

 


樹「おいおいおいおい!降りろよ!」

髙地「何乗ってんだよ!!」

京本「え、でもさっき…」

髙地「これは俺たちのブランコ!」

ジェシー「(ごめん、というように手を合わせる)」

慎太郎「お前新入りか?!どうも、モーツァルトです」

樹「どうも、バッハです」

北斗「どうも、ヴェートーベンです」

髙地「どーもー!髙地優吾です!」

京本「よろしくお願いします!(頭を下げる)」

ジェシー「こいつは、京本!京都の京で、京本!OK?Let's sing!」

 


慎太郎「ジェシー、お前ほんと音楽好きだね!あ、新入りは?」

京本「僕も音楽は好きです!一人でいる時に、色んな音楽を聴いたし、色んな歌を歌いました…!」

ジェシー「Nice! I love music too…昔、一緒に音楽やる仲間がいた」

京本「いたってことは、もういないんですか…?」

北斗「(京本にかぶせるように)どーーでも良いだろー?いたとかいないとか!お前音楽好きなんだろ?じゃあそれで良いじゃん!なあ樹?」

樹「俺?まあそうだな!じゃあ仲間になったついでに、俺たちの話聞かせてやるよ!お前も聞きたいだろ?」

京本「はい、!」

髙地「そんな固くなんなってー!フランクに行こうぜ!俺たち、仲間じゃん?👍」

樹「(髙地に合わせて👍)」

京本「分かった!(ぱっと明るい表情に)」

樹「いや実はさ、俺たち…」

慎太郎「あ!飯の時間だ!新入りも行こうぜ!!」

京本「分かった!」

樹「おい、俺たちの話聞きたいって言ってたじゃん!!」

ジェシー「はっはっはっ…社交辞令!」

樹「社交辞令ってなに?!」

髙地「難しい言葉知ってんな!!」

 


(看守長「閉ざされた闇、塀の中。お前たちはここを出ても、世の中の落伍者というレッテルが貼られる。なあ岩本、お前に夢や希望はないのか?」)

岩本「そんなもの、ここに来る前に捨ててきた。(ドラムに向かって歩き出す)ある日、俺の大事にしていた絆が音を立てて切れたんだ。同じ夢を目指したあいつが俺を裏切った。…俺は地獄に突き落とされた」

(看守長「佐久間はどうなんだ?」)

佐久間「(ベース)俺だって同じだよ!!…誰も俺のことなんて分かってくれない!だから分からせようとした。ナイフで人を刺した。そして俺はここに連れてこられた」

阿部「(ギター)人から理解されないのなんて当たり前なんだよ!!俺は頭が切れすぎた。周りがそれについて来れなかったんだ」

深澤「あいつを守りたかっただけなのに…何をやってもうまくいかない。俺はそういう星の元に生まれちまったんだ…(キーボードに向かって歩いていく)」

(看守長「ここは、まともな奴が来るところじゃない」)

渡辺「まともってなんだ?胸にバッジをつけてるやつはまともか?一流の大学を出たやつはまともなのか?」

宮舘「親になったやつはまともなのか?お前はまともなのかよ?」

渡辺「分かってねえな俺はまともだからここに来たそう思ってる」

(看守長「まともじゃないからこんなところにいるんだろう!渡辺、お前は何をやったんだ?」)

渡辺「俺は人を殺めた」

(看守長「(ため息)宮舘、お前は?」)

宮舘「怒りに任せて警察の野郎をぶん殴った!」

(看守長「岩本、お前は何をやった?」)

岩本「俺は…お前らには関係ねえ!!!」

 


~嗚呼思春期~

(イントロ)

岩本「心の中には嵐が吹き荒れている。

失った時間は取り戻せやしない。

俺の思い、分かってたまるか!!」

 


(間奏)

阿部「ここじゃあ風なんて吹かない。風でも吹いて、この嫌な思いも吹き飛ばしてくれりゃー良いんだけど」

深澤「ちょっとした間違いが、俺の暮らしを狂わせた。一度狂い出した歯車は、もう元には戻りやしない」

宮舘「塀の中に入って初めて味わった屈辱…力があれば一等賞取れんじゃねーのかよ!この拳の痛みはなんなんだ!!!」

佐久間「俺の思いを飛ばしてやるよ!どこまでも、いけるところまで。大空の彼方で、夢を掴んでやるよ!」

渡辺「俺たちの叫び、聞こえてんのか!!」

 


~Vanishing Over~

 


佐久間「何だお前、新入りか?」

京本「京本って言います…」

佐久間「俺は佐久間。職業はアニメオタク」

京本「アニメオタク…?」

渡辺「…………(無言で顔を近付けて、まじまじと見た後で無言のまま立ち去る」

京本「えぇ…!」

宮舘「俺は、宮舘…宮舘宮舘!」

京本「宮舘宮舘さん、よろしくお願いします」

阿部「違う違う…!」

深澤「君のハートを、狙い撃ち👈」

京本「え?なんですか?」

深澤「やめて!!掘り下げないで!!!」

阿部「俺は阿部。よろしく」

京本「(無視して立ち去ろうとする)」

阿部「待って待って!俺は掘り下げて…!」

京本「よろしくお願いします(握手)」

(新入り挨拶はアドリブあり)

 

 

 

★4. 回想

 


京本「よっこいショベルカー。(アドリブあり)…あ!(一人掃除をするジェシーを見つける)ジェシー、手伝おうか?」

ジェシー「いいよ、ここ担当だし…」

京本「そっか」

ジェシー「それは?」

京本「日記を書いてるんだ」

ジェシー「日記?」

京本「えーと、diary!」

ジェシー「Oh,diary!」

京本「ここで起きたことを記しておきたいんだ。かけがえのない毎日を、いつまでも残しておきたいからさ。やっぱり手伝うよ」

ジェシー「ありがとう」

京本「ジェシーは、岩本と何かあったのか?」

ジェシー「……」

京本「あ、嫌なら良いんだ!ちょっと樹から話を聞いて、気になって…言いたくなかったら大丈夫だから」

ジェシー「違うんだ、京本には聞いて欲しくて…」

 


(へんてこなスキップをしながら現れる岩本(笑)ジェシーと岩本の回想シーンが始まる)

岩本「よっこい食欲不振(アドリブあり)」

ジェシー「岩本、岩本…?いた…!練習さぼちゃダメだよ」

岩本「なあ、俺たちってメジャーになれるのかな?」

ジェシー「諦めたらダメ、やるしかない!俺たちの夢を叶えるために!」

岩本「叶うといーなー」

ジェシー「叶うと良いなじゃなくて叶えるんだ!」

岩本「ジェシー、お前ってやつは本当にポジティブだよな。最初はその性格ちょっとうざかったけど。いつの間にかお前の影響を受けて、俺も音楽をやりたい、プロになりたい!って思うようになった」

ジェシー「でも、全然やる気がない!今日もどこにいた?」

岩本「大事な用事があったんだよ」

ジェシー「大事な用事?練習以外にどんな大事な用事があるっていうんだ」

岩本「まあ、色々あんだよ」

ジェシー「色々って!」

岩本「なんだようるせーなー」

ジェシー「(少し怒ったように舌打ちをして、岩本に背を向けて歩き出す)」

岩本「なんだよ、怒んなよ!よし、話してやろう!…いくよ?じゃーん!!(ロザリオを差し出す)」

ジェシー「なにこれ?」

岩本「ロザリオだ。日本じゃ願い事がある時に、神社や寺にお参りして、お守りを買って身に付けたりするんだ。でも、お前は日本の生まれじゃないからご利益なさそうじゃん?それで教会に行ってもらってきたんだ。(すごく嬉しそうな、得意気な顔。)結構探すの苦労したんだぞ?ミュージシャンになるなら、かっこいいのが一番だろ!」

ジェシー「俺の…ために?」

岩本「お前のためにじゃない。お前と俺の、夢のためにだ」

ジェシー「でも、なんで?」

岩本「お前には色々迷惑かけてるからな。まあ、俺の罪滅ぼし!お前との夢を叶えたいっていう証みたいなもんだ」

ジェシー「ありがとう」

岩本「気にすんな、」

 


京本「羨ましいな、同じ夢を持つ友達…最高の仲間だね。でも今、岩本はジェシーを憎んでる。一体何が起こったんだ?」

 


岩本「おいジェシー、これなんだ?これ、今度のコンテストのデモ音源だろ?」

ジェシー「それ、どこで…?」

岩本「演奏してるの、俺を裏切ったあいつらだよな?どういうつもりだ?お前まで俺を裏切るつもりか?!」

ジェシー「違う!次のコンテストは、国内最大のコンテスト。そのために、新しい曲を書いた。それで、彼らの力を借りた…お前と歌うために…(岩本がジェシーに殴りかかる)」

岩本「ふざけんな!こんな作り話通用すると思ってんのか?お前俺をバカにしてんのか?」

ジェシー「そんなことない!お前は俺の、大切な友達…」

岩本「友達友達ってバカのひとつ覚えか。やっていいことと悪いことの区別もつけらんねーのか?お前は俺を裏切って、昔の仲間とデモ音源を作っていたそれが事実だろ!」

ジェシー「岩本!」

岩本「お前だけは…本当の仲間だと思ってたのに…」

ジェシー「違うそうじゃないんだ!!」

岩本「(ジェシーを殴る)」

ジェシー「何でだよ…何で分かってくれないんだよ!!」

 


~Rival~

ジェシー「二人の夢を叶える、大切な曲なんだ」

岩本「何が夢だ。お前一人で見てるだけだろ」

ジェシー「俺たちの約束破るのかよ?」

岩本「勘違いすんな、その約束を破ったのはお前だ!」

ジェシー「岩本!!」

 

 

 

★5-1. 対立と和解

 


京本「そっか…」

ジェシー「それから岩本は、悪い奴らとつるむようになった。俺が、勘違いさせたせいで…だから、俺もここに…」

京本「ジェシーは本当に優しいんだね」

ジェシー「…(首を振る)でも、あいつとの曲は、本当に優しくて、心が前向きになれるんだ。それなのに…。京本は確か、音楽が大好きだったよな?」

京本「うん!僕もいつか、みんなと一緒に歌ってみたいな」

ジェシー「じゃあ俺がその夢、叶えてあげるよ」

 


~Beautiful Life~

 


深澤「おいおいおい!かっこつけやがってよー」

北斗「今何て言った?」

渡辺「調子乗ってんじゃねーぞ!!」

宮舘「その減らず口、叩けなくしてやるよ!!」

深澤「体に教え込まないと分からないようだな」

髙地「上等だ!教えてくれコラ!!!」

佐久間「教えてやっても良いけど少々高くつくぜー」

京本「やめてよ!!!」

阿部「新入りはどいてろ!!」

慎太郎「今日こそお前らと決着つけてやるよ!」

京本「争うのはやめろ!何でみんな、争ってばかりいるんだよ!何か僕にできることはないのか?」

 


~闇を突き抜けて~

 


京本「やめなって!!何でみんな争うんだよ!ここで争ったって何の意味もないだろう!」

渡辺「分かってんだよそんなこと」

阿部「でもここにいることに何の意味を見出だせっていうんだよ」

京本「それは…でも、争いに意味が無いことは確かだから…」

樹「じゃあどうやってストレス発散すれば良いんだよ?!」

髙地「こうでもしてないと頭おかしくなっちまうんだよ!」

慎太郎「こんなところにいたら喧嘩でもしてねーと体がなまっちまうんだよ!」

ジェシー「京本…仕方のない、ことなんだ…」

京本「…ジェシーあの歌!明るくて、前向きな歌…!」

ジェシー「でもあの歌は…(岩本の方を見る)」

岩本「俺には関係ない話だ。勝手にしろ(立ち去る)」

ジェシー「分かったよ。(一度うつむいてから)~さよならとお別れのあいさつを言うかわり~」

阿部「なんだよ…良い歌じゃん」

宮舘「ああ…こんな良い曲聴いたら、なんか和んじまうな」

慎太郎「じゃあ今日のところは休戦ってことで!」

京本「なあみんな、こんな小さなことで争っても仕方ない。緑もオレンジも関係ない。俺たちは…仲間なんだ」

「「(少し笑いながら)仲間って…」」

 


阿部「よし、じゃあお前ら!そろそろお風呂の時間だ!」

「「「そうだな!」」」

慎太郎「大変だ、お前らのせいでもうこんな時間じゃないか!(アドリブあり)」

渡辺「ほんとうだ!もう風呂の時間に間に合わない!!!(慎太郎に合わせてアドリブあり)」

 


(みんながお風呂場に向かうと、一人背中を向けて佇む岩本)

「「「岩本!!!」」」

岩本「お前ら、さっさと入れ!」

岩本「どうも!筋肉アナコンダです!…早くしろ~」

 


樹「はいじゃあみんな体洗うぞ~!まずは右手~!次は~左足!次は~左隣の人の背中~!最後に~右隣の人のお・し・り!」

深澤「はいはいはい!俺みんなに隠してたことがあるんだ。実は俺たち、兄弟なんだよね~!」

北斗「兄ちゃん!」

深澤「弟よ!!」

「「「えっ??!!!まじかよ!!」」」

深澤「何て言うか、この和解モードに乗っかって言ってみた!2つの房が対立してたから言い出せなくてさ」

北斗「みんな殴り合いしてる時、俺たちだけ殴ってるフリしてたんだよな!」

佐久間「なんだよふざけんなよ」

岩本「じゃあこの流れに乗って、お風呂にちなんでほっこりする話でもしてもらおうかな。なあ○○(Snow Manから指名制ほっこり話)」

(続いて京本が指名して、SixTONESからほっこり話。)

 


慎太郎「みんな一つずつほっこりワード言っていこうぜ!まずは岩本から!」

(岩本宮舘慎太郎深澤北斗佐久間京本ジェシー阿部髙地渡辺樹の順でほっこりワードを言っていく。その後岩本以外で桶ダンス)

 


岩本「お前ら、さっさと出ろ!ったく!とっくに入浴時間過ぎてるっていうのに!(この後はアドリブ)」

 


渡辺「あー!ほっこりしたー!(両手を伸ばしリラックスした瞬間に殴られる渡辺)」

(看守長「お前ら何をしているんだ!入浴時間はとっくに過ぎているだろう!!」)

渡辺「いってーな!何すんだよ!!」

(看守長「これは教育だ。お前らみたいな奴は、徹底的に教育する」)

渡辺「これのどこが教育なんだよ!(また殴られる)」

宮舘「渡辺!(同じように殴られる宮舘)」 

京本「こんなのおかしいだろ!!!」

(看守長「お前たち全員懲罰房だ!…と言いたいところだが、懲罰房の数が足りない)」)

佐久間「ふっ、だっせ…」

(看守長「その代わりに、お前たち全員一週間飯抜きだ!」)

「「「えー?!」」」

京本「渡辺、大丈夫か?」

渡辺「俺は全然大丈夫でも一週間飯抜きの方が辛くない?だって今日の夕飯カレーだったんだぜ??」

慎太郎「ええええええ!俺も○○大好きなのに!!!!(アドリブ)」

 

 

 

★5-2. 戦争の影

 


(「それから一週間、少年たちの空腹は限界に達していた。それでも彼らの心には、満たされるものがあった。たった一曲の歌。その曲が、争っていた2つの房の距離を縮めたんだ」)

 


髙地「っあー!めんどくせー!」

樹「掃除なんて看守たちがやれば良いだろー?」

京本「この部屋ってなに…?」

北斗「俺も何度かしか入ったことないな」

佐久間「あ!何だこれ…おい見ろよ!この写真、全部白黒だぜ」

京本「これは…古い資料?…あ!これって戦争の資料じゃない?」

岩本「ああ、この刑務所は出来てから100年以上経ってるんだ。日本が通り過ぎてきた過去を、一緒に見てきたってわけだ」

(戦時中の白黒写真が映し出されるスクリーン)

京本「戦争か…なんか、実感ないや…」

深澤「何でこんなことするのかね、」

宮舘「国をあげて人殺しをさせるなんて…狂気の沙汰だな」

阿部「みんながとち狂って、真心なんか忘れちまう。戦争とは、そういうものなんだ」

佐久間「まだ刑務所にいた方がマシだな」

渡辺「まぁ俺たちも色々あったけど、ここにいればこんな事に巻き込まれることもないんだもんな…」

深澤「この写真の人も、この文書を残した人も、みんな死んじゃったのかな…戦争で」

ジェシー「みんな、俺たちと同じくらいの年なのにね」

京本「一人一人に未来があったはずなのに。戦争は未来を刈り取っていったんだね」

岩本「…さあ、塞ぎ込んでいても仕方がない。ちゃんと掃除しないと、また看守にどやされんぞ」

京本「戦争は残酷にも、若者たちの未来を奪っていった。でも僕たちは違う。夢を見ることができる時代に生きているんだ。みんなの夢って、なんだろう」

 

 

 

★5-3. 少年たちの夢

 


樹「早く出所してー!!」

髙地「俺、ここを出たらやりたいことがある。もっと戦争のことを勉強したい」

樹「お前、熱でもあんのか?」

髙地「触るな!バカが移る!」

樹「髙地??」

髙地「見ただろ、資料室での戦争の写真。俺たちはもっと勉強しないといけないんだ」

樹「髙地、お前は賢いな~!!」

(スキンシップしようとする樹を避ける高地。何回か繰り返した後に握手して仲直り、樹が高地を引っ張りながらはけていく)

 


佐久間「なあ、俺心配なことがあるんだ。シャバに戻った時に、一人のオタクとしてやっていけるかな?」

渡辺「はぁ?!」

阿部「知らねーよ!」

佐久間「でも良いんだ!俺はスクールアイドルをプロデュースして、この世の中をめちゃくちゃ盛り上げてやるんだ!名前も考えてあるんだぞ?さくライブ!!!」

渡辺「(佐久間の指を強く握る)」

佐久間「いててててっ!いってーな何すんだだよ」

阿部「👍」

佐久間「でも本当に何かできないかな、この三人で。あ!例えばライブハウスとかさ、」

阿部「佐久間…お前とはぜってー組まねえよ!(佐久間をがしっと後ろから捕まえる)」

渡辺「お前なんかこうしてやる!(佐久間をくすぐる)」

佐久間「あははははっ京本!助けて!!!」

京本「👍」

(くすぐりに耐えられず、逃げ出す佐久間。)

阿部渡辺京本「👍👍👍」

(急いで戻ってきた佐久間も👍)

 


慎太郎・宮舘「「最初はグー!じゃんけんポン!!おらぁ!!!」

(勝った方が相手を殴るじゃんけん)

宮舘「お前のパンチゴリラみたいだな!!」

京本「ちょっと!何してるの?!」

慎太郎「ライバルの力を確認中?ニヤリ😏」

宮舘「言うねぇ~!!お前なかなか良い笑顔だなぁ!!!…京本、お前もやるか?」

京本「遠慮しておくよ、」

(二人とも力尽きて倒れる)

 


深澤「北斗!(カメラ構える素振りして)パシャ!」

北斗「何やってんだよ気持ち悪いな~」

深澤「何だよ良い顔しろよ~!お前の表情、記録に残しておきたくてさ」

北斗「刑務所にカメラなんかないだろ、」

深澤「大丈夫さ。カメラなんてなくても、俺の心のハードディスクに残しておくから」

北斗「(モップを落とし)お兄ちゃ~~ん!!」

深澤「ほっく~~ん!!」

(二人でポーズ決めて自撮り)

京本「2人とも、仲良しだね」

深澤「北斗、行くぞ!」

 


京本「みんなの夢が、叶うと良いな。そう言えば、僕の夢って何だろう」

 

 

 

★6. ジェシーの徴兵

 


(「それぞれの夢を胸に、塀の中で過ごす少年たち。そして時は流れ、少年たちの別れの時が刻一刻と近づいてくる。…出所。少年たちにとっての卒業。でも、こんな形で別れが来ることになろうとは、少年たちは知る由もなかった」)

 


髙地「あー、もう少しで出所かー!」

渡辺「早くシャバに出てーな」

京本「でも、みんなともお別れなんだよな」

宮舘「慎太郎とは、腐れ縁が続きそうだけどな」

慎太郎「まあ、一緒にぶちこまれたし?出所の日も一緒だしな。あ!それとねー、俺、宮舘とダンスすることにしたの!こういうやつ」

 


(看守長「ジェシー、来い」)

ジェシー「俺…?」

(看守長「おめでとう、出所だ」)

「「「うおー!!」」」

北斗「良かったじゃん、おめでとう!」

佐久間「ジェシーが1番か~」

(看守長「お前はこれから、外国に行く」)

ジェシー「…なんで?」

(看守長「お前はこの国の人間じゃない。ここを出たらその国の法律に従ってもらう」)

阿部「おい!法律ってなんだよ!!」

(看守長「ジェシーの国の戦況が変わったらしい。ジェシーは強制送還され、軍隊に入隊する」)

北斗「軍隊?何でだよ!!せっかく出所できんだぞ!」

深澤「そうだよ!ジェシー、もう少し俺たちとここにいろよ!!」

(殴られる深澤と北斗)

樹「おい!てめー何すんだよ!!」

佐久間「ジェシー、行かなくていいって!」

渡辺「ジェシー!軍隊なんかに行かなくて良いだろ!」

ジェシー「みんな、聞いてくれ。俺の国には徴兵制度があって、これは俺の義務。だから俺は、行かなくてはならない」

「でも!!」

ジェシー「良いな、みんなは。平和な国に生まれて。できれば外に出て、みんなと一緒に音楽やりたかったな…」

深澤「そんなお別れみたいなこと言うなよ!」

慎太郎「ジェシー、待ってるからな!」

北斗「待ってる……また一緒に音楽ができる日を」

渡辺「約束だぞ!絶対に戻ってこい!!」

京本「岩本!岩本は良いの?昔からの友達なんだろ?!」

岩本「俺の知ったことか」

京本「二人の約束はどうするんだ?」

岩本「約束なんて知ったことか」

京本「ジェシーはまだロザリオを大切に持ってる!その意味が分かるだろ?!」

岩本「知らねえって言ってんだろ!!」

 


ジェシーを引き留める声、ジェシーとの別れを惜しむ声が響くなか)

ジェシー「みんな、ありがとう…」

 


~君にこの歌を~

(みんな歌ってるのに、一人だけ歌わない。

でもどこか悲しそうな目で見送る岩本)

 


(扉にすがりつく慎太郎と北斗。宮舘が慎太郎の肩を叩き、深澤が北斗の肩を叩く。北斗はやりきれない表情で、深澤の手を軽く払う)

 


(岩本が走り去ろうとするのを引き止めようとする渡辺。それを振り払い、走り去る岩本。

続く渡辺、佐久間。それぞれが走り出す)

 

 

 

(…舞台はジェシーの入隊場面へ。「仲間と別れ銃を持ち、夢を捨て、希望を捨てた少年は、自分の運命に抗うことすら許されない」)

 


ジェシー「This is the first day, today. My name is Jesse.」

(「今日からお前は軍隊の一員となる。国に忠誠を尽くし、敵を打ち破るために、お前はここにいる」)

ジェシー「Yes,sir!」

(「シャバへの未練は一切断ち切れ!お前が置かれているのは、戦争という殺し合いの大地だ。分かったな?」)

ジェシー「Yes,sir!」

(「つまらない感情は、お前だけではなく部隊全体に被害を及ぼす。我々に課せられた任務とは、そういうものだ」)

ジェシー「Sir! Yes,sir!」

 


~行進~

 


(兵士となった12人が舞台上へ)

阿部「整列!」

 


(銃を持って、光の演出も加えながら12人が体形を変え行進。最後は煙に包まれ、幕が降りていく。「軍隊に入隊し、兵士となったジェシーと、仲間たちの運命は…?」)

 

 

 

【ACT 2】

 


★7-1. 夢

 


(「少年は兵士となり、戦場にいる。平和を祈り、歌の力を信じ続けた少年の瞳に、今何が映っているだろう。守れなかった約束、友の笑顔、仲間たちの笑い声。それらが、今は遠く離れたところにいても、深く心に刻み込まれている。塀の外に出た少年たちの、もう一つのドラマが始まる…」)

 


~Pray~

(スクリーンには、塀の外に出た仲間たちの姿)

 


ジェシー「みんな、どうしてるかな。かけがえのない仲間。あいつらは、若手アーティストをプロデュースをしたいって言ってた(阿部佐久間渡辺)。夢を与える仕事をしたいって奴らもいたな(慎太郎宮舘)。仲良し兄弟は今、どうしてるかな?(北斗深澤)…樹と髙地、うまくやってるかな。それと、俺のことを慕ってくれている新入り」

京本「ジェシー、元気でやってるかな」

ジェシー「仲違いしたままの、俺の親友」

岩本「もう、お前に会うことはないんだな」

 


ジェシー「また会えると良いな、」

 

 

 

★7-2. ライブハウス

 


京本「僕たちは、戦争について何も知らない。でも、ジェシーが置かれているこの状況を少しでも理解したい。そこで僕たちは、日本の戦中戦後について調べることにしたんだ。みなさんは、この歌を知っていますか?」

 


(笠置シヅ子さんと銀座カンカン娘の説明後、場面は阿部渡辺佐久間のライブハウスへ)

 


京本「みんな!!」

佐久間「おお!京本!!久しぶりだな!!」

京本「久しぶり!」

阿部「お前のラジオ聞いてるよ!音楽プロデューサーとして頑張ってるらしいな」

京本「うん!…あのね!僕にもね!」

阿部渡辺佐久間「え?」

京本「僕にもね!!」

阿部渡辺佐久間「なんだって?」

京本「僕にも夢ができたんだ!!ライブハウスっていつもこんなにうるさいの?」

佐久間「あぁ、そうだよ!!最高だろ~?」

京本「みんなは順調?」

阿部「ああ!このライブハウスから、平和で笑顔になれるエンターテイメントを提供できたらなーって!」

佐久間「いつかジェシーにも歌ってほしいな」

京本「あ!そう言えばここって…」

渡辺「ああ、昔は焼野原だったんだ。刑務所の資料室で見た、あの場所と同じ場所だ」

阿部「俺たちも自分なりに調べたんだぜ?佐久間、言ってやれ!」

 


(佐久間が戦後に流行ったジャズの説明、渡辺が渡辺さんの説明)

 


京本「すごいね!こんなにたくさん…みんな、よく調べたね!」

渡辺「当たり前じゃん!ところで今日はどうした?」

京本「実は、岩本を探してるんだ…もう一度2人に歌って欲しくて。それが僕の、夢なんだ」

阿部「京本!俺たちも協力するよ!!」

渡辺「そうと決まったら、行こうぜ!」

 

 

 

★8.Dancing!

 


(太鼓を叩きながら登場する慎太郎宮舘)

 


宮舘「出所した後、俺たちはダンサーとして舞台に立つことになった。72年前、この日本で何が起こったか知っていますか?…そう、戦争ですね。日本劇場や、東京宝塚劇場は当時、風船型の爆弾を作る工場として使われていました。そして戦後は、アーニーパイル劇場へと生まれ変わり、アメリカ軍兵士たちの憩いの場となったのです。どうですか?僕、たくさん調べました」

慎太郎「俺たちが立っているこの日比谷にも、たくさんの劇場が建てられました。その中でも、1963年10月に建てられた劇場を知っていますか?…日生劇場って言って!(小声)…そう、日生劇場ですね。今、日生劇場では少年たちやってますけれども!近くの帝国劇場ではジャニーズYou&Me Islandが上演されていますのでね、ぜひそちらにも足を運んで頂けたらなと思います」

 


宮舘「まさかお前と、こんな風にステージに立つ日が来るなんてな、」

慎太郎「ステージに立てるのであれば、被災地だって、老人ホームだって、どこへだって行くさ」

(♪電話の着信音)

慎太郎「俺じゃない!」

宮舘「え?まさか…?(客席を疑う)…俺だ…はい。京本?おお!久しぶりだなぁ!……岩本?…分かった」

慎太郎「なんだって?」

宮舘「京本が、岩本を探してる。協力してやらないか?」

慎太郎「(頷く)」

 

 

 

★9-1. 戦場

 


(空襲警報が鳴り響く)

北斗「空襲だ!!」

深澤「北斗こっちだ!」

(降り注ぐ空襲)

深澤「危ない!…大丈夫か?そっちも危ない!」

(更に空襲が続く)

深澤「さあ早く!この防空壕もいっぱいだ…」

北斗「お願いします、僕らも入れてください!お願いします!」

深澤「一人なら入れる…北斗、お前が入れ!」

北斗「何言ってんの兄ちゃん…兄ちゃんはどうするんだよ!」

深澤「どうにかして生きのびる。だからお前は大人しく入ってろ!!!」

北斗「兄ちゃん!兄ちゃん!!!」

(再び爆発音が鳴り響く)

深澤「………迎えに、行かなきゃ………」

(防空壕の中で横たえる北斗)

深澤「北斗………(崩れ落ちる深澤)」

 


深澤「B29の焼夷弾による火災旋風は、国の推奨する防空壕にいる全員を焼き尽くした。そして、防空壕に入れず、橋の下にいた俺だけが生き残った」

北斗「東京を焼き尽くした大空襲。あの時見た戦争の写真が、目に焼き付いて離れないんだ。これは、誰かが伝えていかなければならない現実…なあ兄ちゃん、やろう。俺たちは俺たちのやり方でやろう。平和な、未来のために」

深澤「…ああ、やろう。俺たちのやり方で」

(2人で頷く)

 

 

 

★10. ツアコン

 


樹「まさか俺たちが出所した後、戦争のことを調べて、戦争資料館の学芸員になるなんてな」

髙地「俺勉強しすぎて、偏差値80超えたからね!」

樹「俺なんてIQ300超えたからね!…でも当時は、言葉も音楽も、外国のものは敵性文化だーって言って、使えなかったんだよなー」

髙地「思想だって、戦争一色にコントロールされてたんだもんな」

樹「知ってるか?野球のストライク、ボールも、よーし!ダメー!って言ってたんだぜ?」

 


(空から伝単が降ってくる)

髙地「これは伝単と言います。伝単とは、国民の戦意喪失を目的として、アメリカ軍が空からばら撒いた印刷物です。『あなたは自分や親兄弟友達の命を助けようとは思いませんか。助けたければ、このビラをよく読んでください。…アメリカの敵はあなた方ではありません。あなた方を戦争に引っ張り込んでいる軍部こそ敵です。…京都や奈良には、空襲は行いません。皆さん、そちらに逃げてください…』大方の日本人は、このビラを信じようとはしませんでした。信じようものなら周りからは白い目で見られ、それどころか、拾うことすら非国民だと言われて許されなかったのです。『京都や奈良には行わない』、この言葉を信じていれば、もっと多くの人が救われたかもしれないのに……」

 


髙地「あ、そうだ樹。京本にあのこと伝えないと」

樹「そうだな。(携帯で電話をかける)もしもし、京本か?紛争地域の視察の件、許可おりたぞ。ああ、みんなの分もだ。詳しいことはまた連絡する。じゃあな、。……戦場か、命懸けだな」

髙地「でも行かなくちゃ。ジェシーのいる、戦場へ」

 

 

 

★11. 再会

 


(一人ギターを弾く岩本のところに京本がやってくる)

岩本「京本、」

京本「やっと見つけた。みんなが力を貸してくれたんだ。まだ、音楽やってたんだね」

岩本「(ギターをケースにしまいながら)何しに来た?」

京本「もう一度、ジェシーと会ってくれないか?」

岩本「またその話か…お前には関係ないだろ。もうあいつの話は出すな」

京本「聞いてくれ!今のジェシーには、岩本の力が必要なんだ!戦場で写真を撮っていた戦場カメラマンの深澤たちが、やっとジェシーを見つけた。今、ジェシーは…」

 


ジェシー「この橋を越えたら敵の占領地か…気を付けないと。俺に与えられた使命は敵陣への偵察…それも1人で。ついてないな。もしここで敵と出会った場合、俺は銃を撃つことができるのだろうか。俺は敵と、戦えるのだろうか。…まずい!敵の偵察兵だ、見つかった…!おい嘘だろ?あいつはまだ少年じゃないか!俺たちよりもずっと若い…なりふり構わず戦場に送り込んできやがって…今すぐあいつを始末しなければ、あいつは自分の部隊の大人たちに報告するだろう。そうしたら俺の部隊は、敵陣に包囲される…そうだ、あの少年だって、銃を撃ってこないさ。平気で人を殺せるやつなんていないんだ」

 


~裸の少年~

 


ジェシー「くそ!敵の増員だ!俺が少年兵を逃したからだ…『戦争では優しい奴から死んでいく』誰が言ったんだ。炎に包まれていく俺の部隊。さっきまで一緒に笑って飯を食っていた仲間たちの頭が転がっている。腕をなくして、もがき苦しんでいる奴もいる。たくさんの屍の上に、更に銃弾が降り注ぐ。……俺が、死ねば良かったんだ。俺の部隊は、全滅したよ……うああああ!(狂ったように銃を撃ち出すジェシー)」

 


岩本「本当、なのか?」

京本「(頷く)」

 


北斗「おい、あれジェシーじゃないか!」

(なおも銃を撃ち続けるジェシー)

深澤「ジェシー何してるんだよ!!」

ジェシー「お前たち、どうしてここに…俺は仕事をしているだけだ。見ろよこの勲章…敵をたくさん倒すともらえるんだよ」

北斗「どうしたんだよジェシー!!」

ジェシー「ここはお前らの来るところじゃない!戦いの邪魔だ!帰れ!」

(北斗を振り払い、再び銃を構えるジェシー)

 


岩本「嘘だろ…そんなジェシーが…」

京本「ジェシーはもうジェシーじゃないんだ!戦争で心を失ってしまったんだ…あんなに優しかったジェシーが…だから岩本、お前の力が必要なんだ」

岩本「何やってんだよあいつは…!いつもそうだよ!あいつは俺がいないと何もできねーのかよ!」

京本「ジェシーを救えるのはお前しかいないんだ」

岩本「でも、俺に何ができる?」

京本「行くんだよ、ジェシーの元に」

岩本「無茶だろ…」

京本「みんながもう集まってるんだ。1人の大切な友人のために、ジェシーのために、あの頃の仲間が集まるんだよ!」

 


(岩本の元に駆け寄る仲間たち)

渡辺「行こうぜ岩本」

樹「紛争地域の視察として、許可は取ってある」

高地「これでお前も視察団の一員ってことだ!」

慎太郎「おい岩本!そんな顔すんじゃねーよ」

宮舘「知らねーのか?笑顔は世界を救うんだ」

佐久間「戦場では、深澤たちが待ってる」

阿部「岩本、お前だってきっと分かってるよ!」

京本「ジェシーのために、自分自身ができることを」

岩本「分かったよ…行こう」

 


(11人は戦場へ)

渡辺「確かこの辺だろ、」

宮舘「こんなところにジェシーはいるのか…正気でいられる訳ないだろう!」

深澤「こっちだ!」

「深澤 !北斗!!久しぶりだな、」

深澤「よくこんな前線まで来れたな」

岩本「再会を喜ぶのは後だ!ジェシーはどこにいる?」

深澤「あの防壁を守る部隊に配属されているはずだ」

京本「よし、手分けして探そう!」

北斗「気を付けろ!ここじゃ銃弾がどこから飛んでくるか分からない。身を低くして、なるべく地面を這うようにして移動するんだ!でないと狙い撃ちされるぞ!」

(容赦なく降り注ぐ銃弾、砲撃)

佐久間「俺たちは敵じゃないだろう!」

阿部「ここでは、自分たち以外はみんな敵なんだよ!」

渡辺「これが戦場か…!」

 


髙地「おい!あれジェシーじゃねえか!」

「「「ジェシー!!!」」」

ジェシー「お前たち…!何でここに…?」

深澤「みんな死ぬ気でここまで来たんだ」

北斗「ジェシー降りてこいよ!」

佐久間「お前に銃なんか似合わないよ!」

阿部「音楽が好きだったお前がさ…お前は1番優しい奴だろ!!」

宮舘「自分に正直になれよ!!」

京本「ジェシー、日本に帰ろう。みんなと一緒に帰って、あの優しい歌を歌おう」

渡辺「場所は俺たちが用意してある」

佐久間「小さなライブハウスだけどな」

慎太郎「お前の歌、もう一度聞かせてくれよ!」

樹「みんな待ってるんだぞ!」

髙地「俺たちが盛り上げるから!」

 


京本「岩本、今のジェシーを救えるのは、お前しかいないんだ」

岩本「ああ…ジェシー俺だ」

ジェシー「岩本…?」

岩本「お前、何やってんだよ。何銃なんか撃ってんだよ!そんなことする奴じゃなかっただろ!!」

ジェシー「もう昔の俺じゃない!」

岩本「俺と一緒に音楽やるんじゃなかったのか?平和の歌を一緒に歌うんじゃなかったのか?!」

ジェシー「歌?そんなもんとっくに忘れたよ!」

岩本「忘れてるわけないだろ!!その胸についてるロザリオ…俺たちの夢の証だろう?!」

 


(ロザリオを見つめ握りしめるジェシー)「「「ジェシー!!」」」

阿部「ジェシー帰ろう!」

(ジェシーの心を取り戻そうと口々に呼びかける仲間たち。しかし再び銃を構えるジェシー)

深澤「何でわかってくれねえんだ!!」

 


岩本「ごめんな………俺はお前の苦しみを知っていながら、何にもできなかった………なあ、今からでも遅くねえ。逃げ出してでも良いから、こっちに戻ってこい」

ジェシー「でも、みんなと合わす顔がない。俺は戦場で人を殺めた…そんな俺が、今更…」

岩本「今更ってなんだよ!まだ夢を叶えてないだろう、俺たちの約束を果たしてないだろう…」

京本「二人の音楽を、世界に届けたいんだ。それが僕の夢なんだ。ジェシー、一緒に帰ろう」

ジェシー「京本…ありがとう」

 


(…心を取り戻したジェシーに銃撃が当たる。ジェシーの元に駆け寄る仲間たち)

岩本「おい、ジェシー!!!」

北斗「もう悲しい景色はやめてくれ!!!」

深澤「お前の笑顔、また撮らせてくれよ!!」

京本「ジェシー!こんなバカなことで人生が終わるなんてだめだ!!」

 


(岩本に支えられながら、必死に起き上がるジェシー)

ジェシー「何もない毎日が幸せだった。みんなと過ごした時間は、俺の…宝物…(ロザリオを外して、岩本に渡す)俺たちの、約束の証。俺たちの、夢の…」

「…ジェシー?」

岩本「おい!ジェシー?しっかりしろ!!ジェシー!!!」

 


~あいつの分も生きる~

 

 

 

★12. エピローグ

 


~君にこの歌を(BGM)~

 


岩本「俺が…俺が届けてやるよ、世界中に。ジェシーが俺のために遺したこの曲を。俺が、世界に伝えてやる。なあ、みんなも手伝ってくれないか?頼む…」

宮舘「ああ…やろうぜみんな!」

「「「ああ!」」」

慎太郎「この曲を世界に届けよう」

北斗「たくさんの人に聞いてもらわないとな」

深澤「ああ、あらゆるメディアを使って世界に紹介しよう」

渡辺「やるしかねーな!」

京本「僕のラジオで、ずっと流すから」

佐久間「俺たちのライブで届けよう。人から人へ、直接」

阿部「その時は岩本、お前も出演してくれるよな?」

岩本「ああ、」

樹「世界中に広まると良いな!」

髙地「ああ、そうだな!!」

京本「このメロディーは、国を越えても、人を越えても。きっと、みんなの心に響く」

 


~君にこの歌を~

 


(ジェシーが歌い出すと、振り返る岩本。12人全員での君にこの歌を)

 


(歌の終わりに、ロザリオを大切に握りしめ、自分の首にかける岩本。歌が終わった後に、京本と握手をして、すごく優しい表情で語りかける)

 


岩本「いつの時代も、人は戦いに明け暮れる。人間の長い歴史の中で、戦争がなかった日など一度もない。今日もどこかで、戦争は起こっている。戦争と無縁な人生、それが当たり前だと思っているのは、この国に住んでる人だけだ。この国だって、いつ戦争に巻き込まれるか分からない。このありふれた毎日こそが幸せ…俺たちはそのことに気付き、平和を守るために声をあげていこう。それが今の俺たちにできること…そうだよな、ジェシー…」

ジェシー「Yes,that's right」

 


(そっとブランコを揺らすジェシージェシーの面影が残るそのブランコを振り返り、涙を堪えながら立ち去る岩本。優しく、悲しく揺れるブランコの音に合わせて、エンドロールが流れ始める)

 

 

 

~エンドロール~BGM:君にこの歌を~

 


SixTONES

 


ジェシー

髙地優吾

京本大我

松村北斗

森本慎太郎

田中 樹

 

 

 

Snow Man

 


岩本 照

深澤辰哉

渡辺翔

宮舘涼太

佐久間大介

阿部亮平

 

 

 

声の出演

あおい輝彦

 

 

 

【SHOW TIME】

 


日生劇場ver.

1.NON STOP

2.この星のHIKARI

3.Ⅵ Guys Snow Man

4.JAPONICA STYLE

5.epilogue

6.We’ll Be Together

 


★松竹座ver.

1.NON STOP

2.Ⅵ Guys Snow Man

3.JAPONICA STYLE 

4.Boogie Woogie Baby

5.Amazing!!!!!!

6.epilogue

7.We’ll Be Together

 

 

 

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少年たち~Born TOMORROW~

2017年9月7日-28日 / 日生劇場

2017年10月27日-11月12日 / 松竹座